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Image by Diego PH

エンディング

​うたかた

電車の下にあんなにあったバラは、もうどこにもなくて

血祭りのあとのように、だた黒い海が広がるばかりで

おいでと、呼んでいた


そこにおちると

くらいくらい世界になって

赤い夕焼けが沈んだ

星空が見えた

いくつもの星が見える、あの星の中に、あの星もある

いつまでも、いつまでも、落ちていく

帰るところへ

日が昇った

日に照らされた

もう、何も無かった


死に際の走馬灯

ぐるぐると、どうしても生きていけない所から

おかえりなさい、いつもの朝へ

また、あなたの日常がはじまるのだから


「ここにないきみへ」


おしまいだ

エンディング 9p: 概要
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